事例紹介
静岡県 下田市白浜地区
- 対象災害
-
- 津波
経緯と目的
下田市地域防災課は、都市計画コンサルタントに委託して市内各地区において総務省消防庁の津波避難計画策定マニュアルに基づいた津波避難計画地図づくりの説明会とその住民ワークショップを開催していた。 そこで、津波避難計画地図づくりと類似する逃げ地図づくりを地区住民に試してもらい、地元が指定した緊急避難場所の妥当性を検証するため、津波避難計画地図づくりの住民ワークショップの後に、逃げ地図づくりワークショップを開催した。
方法と内容
白浜地区の原田区において、①津波高10mからの避難、②津波高20mからの避難、③地元が指定した緊急避難場所まで避難という3つのケースを想定し、参加した原田区の住民24名が3グループに分かれ、それぞれ逃げ地図を作成した。 作成した地図を比較して、緊急避難場所の妥当性を検証し、意見を出し合った。
成果と課題
避難到達ラインの設定(10m・20m・緊急避難場所)を変えても、避難時間に大差はなく、すべての地域において約10分以内に避難できることから、地元が指定した緊急避難場所の位置の妥当性を客観的に評価することができた。 また、参加した住民からは、土砂災害に対する対策・改善の必要性の指摘や観光客に対する配慮について意見が出され、地域が抱えるリスクを浮き彫りにすることができた。 下田市では、各地区で作成する津波避難計画地図に、今回の逃げ地図ワークショップの成果も活用したいという意向の表明があった。
基本情報
開催年月日 | 2015年2月4日 |
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開催場所 | 白浜地区公民館 |
主催 | 下田市 |
協力 | 明治大学山本俊哉研究室 |
参加対象 | 原田区住民24名 |
参加者数 | 24名(3班構成) |
ワークショップの様子
逃げ地図ワークショップに参加する原田地区の住民たち
逃げ地図ワークショップに参加する原田地区の住民たち