どこにどのように逃げますか?
どこにどのように逃げますか?
地震や大雨などの自然災害に出会うことは、日本列島に暮らしている以上、
避けて通れない宿命です。
逃げ地図は、災害時に高齢者が避難場所まで歩行して
たどり着ける経路を3分ごとに色分けして避難方向を図示した手書きの地図です。
「逃げ地図」の表記方法、ワークショップ手法については、日建設計ボランティア部が、
被災地の復興に関わる中で開発しました。
お知らせ
逃げ地図ワークショップ開催地
これまで全国各地で行われてきた「逃げ地図」づくりワークショップのうち、事例紹介レポートのある開催場所をマップ内にマークしています。
- 詳細レポートがあるワークショップについては、項目内にURLを掲載しています。
逃げ地図とは?
逃げ地図とは、いつどこに逃げたら安全か? 最も近い避難場所まで何分程度かかるか? 一目でわかる自前の地図です。各種ハザードマップを下敷きにしながらの逃げ地図づくりは手段であって目的ではありません。安全に避難するための「話し合いの道具」です。話し合って“気づくこと”は避難のときに必ず役に立ちます。
逃げ地図のつくり方
この3つで逃げ地図は作れます
つくり方は、いたってシンプルです。その距離(時間)を計る際には、3分間の長さで切った革ひも(地図の縮尺に応じて長さが異なる)を使うので、子どもでも作成できます。夜間や雨天時、積雪時などを想定する場合は歩行速度を80%にしたり、車で避難する場合を考えた長さの革ひもを用意するなどの調整も可能です。
災害別のポイント
効果的な逃げ地図が完成します
各災害を想定した逃げ地図を作成する際、それぞれに合わせた逃げ地図づくりを行うことが重要です。津波では避難目標地点を増やして、避難時間の短縮を測ります。洪水や土砂災害ではハザードマップを参考に避難経路の確認や避難のタイミングを検討。大火は火災危険区域図を元に作成。複合災害は避難目標地点や避難障害だけでなく、地図作成を通したリスク・コミュニケーションが重要です。
ワークショップ事例紹介
「逃げ地図」のメリットとは?
逃げ地図は、個人で作成することもできますが、ワークショップを通して作成することで、人が集まることで得られる“情報の詰まった逃げ地図”が完成します。また、経路や道の通行のし易さなどを話し合うことで、避難経路がより直感的に記憶され、これまで地元の人だけが知る情報が議論の中で広く共有されていきます。
逃げ地図研究会について
当サイトを運営する「逃げ地図研究会(会長:山本俊哉・明治大学教授)」は、2023年4月19日の「地図の日」に認定NPO法人日本都市計画家協会(JSURP)の研究会の一つとして設立されました。この研究会は、多様な災害からの逃げ地図づくりのマニュアルや実践事例、まちづくりへの展開方法などを搭載したWEBサイトを構築するとともに、逃げ地図づくりのグループワークを担う「防災逃げ地図士」を認証・登録するなどして、逃げ地図づくりを通したリスクコミュニケーションを全国的に広げることを目的としています。
「防災逃げ地図士」の認証・登録
「防災逃げ地図士」(仮称)の認証・登録の主たる目的は「逃げ地図」づくりのファシリテイターの養成と同時に、裾野を広げるために「逃げ地図」づくりを普及する担い手の拡大も重要と考えています。そこで三段階のレベルを設け、二級をそのファシリテイターとすると、三級は「逃げ地図」づくりの意義や方法を理解した普及啓発者、一級はそのファシリテイターを養成する講師とする案を検討しています。
当制度の詳細が決まりましたら当ウェブにてお知らせします。