' 函館市亀田港町、北浜町、高盛町 | 逃げ地図

事例紹介

北海道 函館市亀田港町、北浜町、高盛町

対象災害
  • 津波

経緯と目的

  • 日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震における津波で大きな被害が想定されている函館市において、市内でも避難が難しいと考えられる中低層な住宅地域を対象として、特に積極的に津波災害への対策を取り組んでいく必要がある。
  • 今回は、実際に各地域でWSを行う前段として、函館市役所の協力のもと、地元の防災士、学生などが集まって、地域の現状の把握、函館市で逃げ地図WSを行う地盤づくりを目的とした。

方法と内容

  • 浸水域外または既存の市指定の津波避難ビルへの避難を行う条件で作図を行った。それぞれの地域で夏と冬の2パターンを行い、歩行速度に異なる値を設定した。(夏:129m/3分、冬:103m/3分)
  • 津波避難ビルになりうる建物(基準水位以上にフロアがある、新耐震基準、耐火構造)をあらかじめベースマップ上に示し、それらを津波避難ビルとした場合の効果に関して議論をした。
  • 木造建築と旧耐震基準である可能性がある1981年以前の建築をあらかじめベースマップ上に示し、火災や倒壊、それに伴う道路遮断の可能性に関しても議論をした。

成果と課題

  • 夏と冬で比較を行うことで、特に冬期の逃げ地図で紫や茶色(15分以上の範囲)が多くあり、冬期に避難がより難しい現状が視覚的にも明らかになった。また、避難が難しい地域に関して、津波避難ビルの追加、新設が必要であると共有できた。
  • 線路により避難に迂回が必要な箇所があり、線路を横断して避難することでより早く避難できるのではないかとの意見が出た。
  • 市内の防災士、市役所職員や研究員、学生など、様々な参加者が集まりWSを行ったことで、それぞれの立場からの意見を交換することができ、状況の理解が深まった。また、防災士の方からは、今後それぞれの地域で同じようなWSを行いたいという意見も出た。
  • 今回は地域のことを熟知している参加者が多かったわけでないが、今後各地域でWSを行うことで、古い木造建築の密集の状態や道路閉塞の危険性、高齢者・要支援者の有無などより細かい条件を考慮することができると考えられる。

基本情報

開催年月日 2024年1月31日
開催場所 函館市役所8階第2会議室
主催 函館市役所災害対策課、同都市計画課、北海道大学都市地域デザイン学研究室、同都市防災学研究室
参加対象 市内の防災士・学生、函館市まちづくり団体、損保ジャパン、SOMPOケア函館昭和、北海道渡島総合振興局、北方建築総合研究所、NHK函館放送局、日本都市計画家協会、函館市役所、明治大学、北海道大学
参加者数 40名
学会発表

備考:メディア掲載

NHK北海道 2024年2月1日

https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20240201/7000064592.html

函館市地域交流まちづくりセンター活動日記 2024年2月2日

https://hakomachi.com/diary3/2024/02/nigechizu/

ワークショップの様子

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