事例紹介
和歌山県 田辺市文里地区
- 対象災害
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- 津波
経緯と目的
・逃げ地図についてNHK大坂放送局から取材があり、NHKから和歌山高等専門学校 環境都市工学科 小池信昭教授に逃げ地図ワークショップを行えるニーズがある地域が和歌山にないか打診。田辺市文里地区が選ばれた。
・文里地区は南海トラフ地震がM8.6で想定されていた津波浸水域から、M9.1に想定が修正された地域で、津波高さも12mに想定が高くなり、高台はあるものの崖地が多く、避難ビルに指定された建物も、耐震基準を満たしていないことが判明するなど、住民は避難場所について悩みを抱えていた。
・このワークショップの目的は、住民同士がどこに逃げるか話し合うことを目的とした。
方法と内容
・ワークショップ参加者は、文里地区住民の皆さんと、和歌山高等専門学校の津波研究者。
・午前中は小池氏らと共に、避難ビルの位置や高台までの階段、全体の地形を把握するためのフィールドワークを行った。
・逃げ地図が想定を変えて何度も試すことができることを分かり易く伝えるため、高台のみの避難と、高台にも避難ビルにも逃げる想定した2つの場合で比較できるよう2班に分かれて地図を作製した。
・避難ポイントや避難ビルについては住民の意見により決定した。
・津波想定高さは15mとする意見もあったが、話し合いにより12mとして作成した。
・住民からは安全だと覆っていたところが思っていたよりも危険なことが分かったという意見や、校庭をショートカットできるよう、避難時には門が破れるようにできないかなどの意見が出された。
成果と課題
・実際に手を動かして、地図を自作することで、地域のことが良くわかり、避難方向も具体的に良くわかったという感想が多数聞かれた。
・逃げ地図による成果は参考データであり、それに従うことがどのような状況においても正しいというわけではないことを伝えるのは難しい。
基本情報
開催年月日 | 2013年1月20日 |
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開催場所 | 文里公民館 |
主催 | 文里地区自主防災会 |
参加対象 | 文里地区の住民、和歌山高等専門学校、NHK大阪放送局 |
参加者数 | 約30人 |
ワークショップの様子
2班に分かれて逃げ地図を作成
大野町地区の逃げ地図